椎間板ヘルニアとは、椎間板が潰れ中の髄核が椎間板の外に飛び出した状態のことを言います。
椎間板は弾力があり、衝撃を吸収する緩衝材のような役割があります。しかし、腰椎の生理的湾曲が崩れ腰椎のストレート化が起こると椎間板が後方(背中側)に押し出され神経根を圧迫することがあります。すると、坐骨神経痛、排尿障害、下肢の筋萎縮などが起こります。
坐骨神経痛等の症状や神経を圧迫がなくても、髄核が椎間板から飛び出た時点で椎間板ヘルニアの診断を受けるそうです。カナダのBoosらの研究(1995年)で腰痛のない人にも76%椎間板ヘルニアが見つかったそうです。健康な人の約4人に3人です。そして「腰痛診療ガイドライン」によると腰痛の約85%は原因がわからないと記されています。つまり、椎間板ヘルニアが腰痛の原因になっているとは言い切れません。
参考文献:
Boos N.et al.1995Volvo Award in clinical Sciences.The Diagnostic Accuracy of Magnetic Resonance Imaging,Work Perception,and Psychosocial Factors in Identifying Symptomatic Disc Herniations,spine1995